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ご挨拶:智頭病院23年目

 鳥取県立中央病院(中病)を辞して、小児科医が不在だった智頭に異動したのが2003年11月1日でした。
 中病では、チーム医療・3次医療、県・市の保健・福祉活動や、県教委の社会教育、厚労省・文科省の研究班や学会活動など、多種多様の責務を果たしてきました。

 智頭で小児科医が不在となった当初、中病での急患対応の際、発熱を主訴とした幼児を診ました。その際、お母さんが「智頭では子育てが出来ない!」と話されたことで、医療局長職を辞し、智頭で「小児領域の地域医療」を担う決断に至りました。

 国保(≒町立)智頭病院なので、子育て支援、即ち、「成育医療」に徹することが根幹と理解し得ました。が、念のため、異動当初、お母さん方にボランティアで集っていただき、願いなどをお話ししていただきました。

 結果、以下の4つに集約出来ました。

① 注射・点滴など、痛いことは避けたい。

② X線写真など、放射線被ばくは避けたい。

③ 入院はしたくない。

④ 入院しても短期間で退院したい。

 以上の4点は、古今東西、世界のお母さん・保護者に共通の願いでしょう。実践には臨床力(=子どもの本物を診る力量)を高めることが不可欠になります。    私事、
暦年齢は75歳を過ぎています。が、幸い、心身は健康で、診療の際は、リラックスし、笑顔で、子どもたちに向き合えています。感謝至極です。

 智頭町の人口が減少し、子どもの出生数も減じています。が、多種多様な「小児領域の地域医療」のニーズは持続しています。順不同で列記します。

● 予防接種:乳幼児から高齢者まで、予防接種センター機能を担当
● 乳幼児健診:生後1か月~5歳児健診
● 園医 ちづ保育園:含)森のようちえん ~ 森での健診は嬉しい限りです。
● 病児保育:ちづ保育園児 含)保健・医療・福祉総合センター保育所の病児保育
● 学校医 智頭小・中学校:学校保健委員会での講義 智頭中3年生への特別授業
● 虐待防止関連:中央児童相談所長など町外識者を含むネットワーク会議の会長職

★ なお、約1年前から、病院当直が免除になりました。が、県東部医師会急患診療所の小児救急当番は(病院勤務医としては最多回数を)担い続けています。

◎ 願い・ご希望など、お聞かせください。

2025年11月1日

智頭病院 小児科医    大谷恭一

智頭病院を辞するタイミング(古希を迎える際に) 

以下の要素
1)点滴が入らない。 
2)診療における“慣れ ダレ 崩れ”に陥る。 
3)通勤が辛い。勤務開始に遅延する。 
4)当直がつらい。 
5)当直のトリアージミス・不安がある。 
6)智頭町・病院が不要とした際 

4・5)は、2025/1/2 日直を最後に、当直免除!

1)機会が希少:入院例も激減

3)支障なし

7)家庭・家族の事情

​現状で、辞する徴候皆無!

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